科学・基礎/結晶光学
4.偏光状態とその表示(その1)2項で光には偏光という性質があることに触れました。この項ではこの偏光という現象を少し詳しく検討します。偏光は電磁波の性質ですから、前項の議論をベースに話を進めます。
前項によれば、光は電磁波であり横波であることがわかりました。横波ということは波の進行方向に対して電界は垂直方向に振動しています。ただし垂直であればあらゆる方向をとることができます。このため特に制約のない太陽光などの自然光は電界の振動方向はあらゆる方向が混じっています。何らかの手段である特定の方向にだけ電界が振動している光を作ることができれば、この場合の光を偏光しているといいます。
この偏光の状態はいろいろありますが、直接視覚でとらえることができないので、直感的に理解しずらいように思います。言葉で説明するより、かえって数式で示した方がわかりやすいように思われますので、この項では数式を用いて偏光の状態を説明します。
また直感的理解を助けるために、いろいろな表示方法が工夫されています。そのうちのいくつかを次項にまたがって紹介します。
前項で光は電磁波であるということを示し、すでに数式で電磁波を表しました。ここではこれをもとに偏光の状態を数式表示します。
図4-1は単なる正弦波を示していますが、これを電磁波とみて、単一波長でz方向に進行している電界 \(E\) 成分を示しているとします。前項で説明したように電磁波は磁界の波を伴っていますが、ここでは電界にのみ注目します。電界の振動方向を表示するため、ベクトルを使って表しますが、光の進行方向をz方向とすると、
\[\boldsymbol{E}(\boldsymbol{r},t)=\boldsymbol{E}(z,t)=\boldsymbol{E_0}\exp\{i(\omega t-kz)\}\]
となります。ここで \(\boldsymbol{E_0}\) は振幅で、xyz座標系での成分を \(E_{0x}\)、\(E_{0y}\)、\(E_{0z}\) とし、、
\[\boldsymbol{E_0}=\{E_{0x},E_{0y},E_{0z}\}\]
の形で表すことにしますが、光は横波なので、進行方向の振幅成分 \(E_{0z}\) は0、すなわち
\[\boldsymbol{E_0}=\{E_{0x},E_{0y},0\}\]
となります。なお、角周波数 \(\omega\) は波動の振動の周波数 \(f\) あるいは振動の周期 \(T_p\) と
\[\omega=2\pi f=\frac{2\pi}{T_p}\]
の関係があり、また波数 \(k\) は波の波長 \(\lambda\)の逆数に比例し
\[k=\frac{2\pi}{\lambda}\]
と表されます。以上を踏まえてもう一度波動の式を書くと、
\[\boldsymbol{E}(z,t)=\{E_{0x},E_{0y},0\}\exp\{i(\omega t-kz)\}\]
となります。ここで、\(\boldsymbol{E_0}\) のx、y成分を絶対値と位相角 \(\delta_x\)、\(\delta_y\) を使って表し、
\[E_{0x}=|E_{0x}|\mathrm{e}^{i\delta_x}~~~~~~~~E_{0y}=|E_{0y}|\mathrm{e}^{i\delta_y}\]
と置くと、波動のx成分 \(E_x(z,t)\) とy成分 \(E_y(z,t)\) は次式のように表せます。
\[E_x (z,t)=|E_{0x}|\exp\{i(\omega t-kz+\delta_x)\}\tag{1}\]
\[E_y (z,t)=|E_{0y}|\exp\{i(\omega t-kz+\delta_y)\}\tag{2}\]
上式右辺の実部をとった、
\[E_x (z,t)=|E_{0x}|\cos(\omega t-kz+\delta_x)\tag{3}\]
\[E_y (z,t)=|E_{0y}|\cos(\omega t-kz+\delta_y)\tag{4}\]
が実際の波動を表す式になり、例えば(3)式はある瞬間(例えば \(t=0\))において、 図4-1の赤の実線のように表されます。
なお、光の進行方向であるz軸の原点はどこにとってもよいので、x方向の位相角 \(\delta_x\) が0 になるようにz軸の原点を定めることができます(図の青の破線)。いずれにしても位相角は \(\delta=\delta_y -\delta_x \) で表すことができます。これを用いて(1)、(2)式を行列形式で書くと
\[\begin{align}\dbinom {E_x}{E_y} &= \dbinom{|E_{0x}|\exp\{i(\omega t-kz)\}}{|E_{0y}|\exp\{i(\omega t-kz+\delta)\}} \\ &=\dbinom{|E_{0x}|}{|E_{0y}|\mathrm{e}^{i\delta}}\exp\{i(\omega t-kz)\}\tag{5}\end{align}\]
となります。ここで
\[\boldsymbol{J}=\dbinom{|E_{0x}|}{|E_{0y}|\mathrm{e}^{i\delta}}\]
をジョーンズベクトルと呼びます(R.C.Jonesにより考案)。(5)式からこのベクトル以外の項は共通ですから、この2元ベクトルによって電界の波動関数を表すことができます。通常は電界の強度
\[E_0 =\sqrt{E_{0x}^2 +E_{0y}^2 }\]
によって規格化した規格化ジョーンズベクトルが用いられます。
以下に特別な条件の偏光の例を挙げます。
直線偏光
まず(3)、(4)式において\(E_{0y}=0\) のとき、すなわち電界はx方向にだけ振動している場合、これをx方向の直線偏光と言います(図4-2(a))。一方、\(E_{0x}=0\) のとき、すなわち電界はy方向にだけ振動している場合をy方向の直線偏光と言います(図4-2(b))。
一般に、\(E_{0x}\ne 0\)、\(E_{0y}\ne 0\) であり、かつ \(\delta_y -\delta_x =0\) (または \(\pi\)) であれば、\(E_{0y}/E_{0x}\) は \(z\) にも時間 \(t\) にもよらず一定となります。そこで
\[\frac{E_{0y}}{E_{0x}}=\tan{\eta}\]
とおくと、この波動は \(x\) 軸に対して角 \(\eta\) の傾きをもち、振幅が
\[E_0 =\sqrt{E_{0x}^2 +E_{0y}^2 }\]
であるxy平面上に電界の振動方向をもつ直線偏光になることがわかります。図4-2(c)は、\(E_{0x}=E_{0y}\) で \(\eta=45^{\circ}\) の場合を示しています。
なお、図4-2の各図中には、それぞれの偏光に対応するジョーンズベクトル \(\boldsymbol{J}\) を示しました。
位相差が \(\delta=0\) または \(\delta=\pi\) の2つの直線偏光を \(\boldsymbol{E}_1\) と \(\boldsymbol{E}_2\) とすると、これらを合成した \(\boldsymbol{E}_1 +\boldsymbol{E}_2 \) も直線偏光となります。ということは2つに限らず複数の直線偏光を合成して1つの直線偏光を得ることができます。逆に1つの直線偏光を2つの直線偏光に分けることができ、したがって1つの直線偏光から無数の直線偏光が得られることになります。
円偏光
つぎに
\[E_{0x} =E_{0y}=E_0\]
であって、かつ
\[\delta =\delta_y -\delta_x =-\frac{\pi}{2}\]
の場合、(3)式に対応する電界のx方向成分を
\[E_x (z,t)=|E_{0}|\cos\{(\omega t-kz)\}\]
と書くと、(4)式のy方向成分は
\[E_y (z,t)=|E_{0}|\cos\{(\omega t-kz-\frac{\pi}{2})\}=|E_{0}|\sin\{(\omega t-kz)\}\]
となるので、\(\cos^2 \theta +\sin^2 \theta =1\) ですから
\[E_x^2 +E_y^2 =E_0^2\]
となり、電界ベクトルの先端は円を描くことがわかります。これを円偏光と言います。また
\[\frac{E_x}{E_y}=\frac{\sin (\omega t-kz)}{\cos (\omega t-kz)}=\tan\tau\]
と書くと、\(\tau=\omega t-kz\) ですから、ある瞬間 \(t\) において、光のz方向への進行に伴って \(z\) が増加すると、 \(\tau\) は減少します。また位置 \(z\) においては時間経過とともに \(\tau\) は増加します。これはある位置 \(z\) から光の来る方向、すなわち光源の方向をみると、電界ベクトルは反時計回り(左回り)に回転していることになります。
そこでこの場合を左回りの円偏光と言います。一方、\(\delta=\frac{\pi}{2}\) の場合は、逆の時計回りになり、右回りの円偏光となります。
以上、円偏光について説明しましたが、わかりにくいと思います。これは3次元空間で時間変化するベクトルを追いかける必要があるからです。図解して説明した例も多くありますが、3次元空間での波動の動きを表すのはなかなか困難です。ここでは平面上でのアニメーションで示すことを試みます。
図4-3(a)、(b)にはそれぞれ2つの正弦波を描いています。これはz方向に進行する電磁波のx方向とy方向の電界のある瞬間の状態で、青色がx方向の \(\boldsymbol{E}_x \)、赤色がy方向の \(\boldsymbol{E}_y \) をそれぞれ同一平面上に示しています。x方向とy方向の電界は位相が \(\pi/2\) ずれています。(a)の方は \(\boldsymbol{E}_y \) が \(\boldsymbol{E}_x \) に比べて(\pi/2\) 遅れていて、(b)の方は進んでいる場合を示しています。
図4-3(a)
図4-3(b)
いま例えば緑色の線で示すz軸上の点に目を置き、\(z=0\) の方向からやってくる光を観測するとします。このときこの地点で観測されるx、y方向の電界ベクトルを合成したベクトルの方向の変化を図の右側に示します。時間経過とともに合成ベクトルが回転するのがわかります。(a)が左回り(反時計回り)、(b)は右回り(時計回り)です。
これらの場合についてx-y平面に描いたのが、図4-4です。(a)が左回り、(b)が右回りの円偏光で、それぞれジョーンズベクトル \(J\) を示しました。
楕円偏光
上記の直線偏光や円偏光のような特別の条件が振幅や位相角にない場合、すなわち一般の場合の偏光は楕円偏光になります。これはつぎのように示すことができます。まず(3)、(4)式から \((\omega t-kz)\) を消去することを考えます。
まず三角関数の加法定理を用いて
\[\cos(\omega t-kz+\delta )=\cos(\omega t-kz)\cos\delta-\sin(\omega t-kz)\sin\delta\tag{6}\]
と変形し、これに(3)、(4)式の関係を用いると
\[\frac{E_y}{E_{0y}}=\frac{E_x}{E_{0x}}\cos\delta-\sqrt{1-\left (\frac{E_x}{E_{0x}}\right )^2}\sin\delta\]
となり、さらに変形すると
\[\left (\frac{E_x}{E_{0x}}\right )^2 +\left (\frac{E_y}{E_{0y}}\right )^2 -2\left (\frac{E_x}{E_{0x}}\right )\left (\frac{E_y}{E_{0y}}\right )\cos\delta=\sin^2 \delta\tag{7}\]
となります。ここで \(X=\frac{E_x}{E_{0x}}\)、\(Y=\frac{E_y}{E_{0y}} \) とおくと
\[X^2 +Y^2 -2XY\cos\delta=\sin^2 \delta\tag{8}\]
となり、これは楕円の方程式であることがわかります。しかし一般には(8)式のように \(XY\) の項が存在するため、楕円の長軸と短軸はX軸、Y軸に一致せず、図4-5に示すように傾斜しています。このXY座標から傾斜した座標軸をX’Y’軸とし、XY軸からの傾斜角(楕円の方位角ということもあります)を \(\alpha\) としてこれを求める計算をしておきます。
まず図4-5を参照すると、\(E_x\) と \(E_{x'}\) 、\(E_y\) と \(E_{y'}\) の関係は
\[E_x =E_{x'}\cos\alpha -E_{y'}\sin\alpha\tag{9}\]
\[E_y =E_{x'}\sin\alpha +E_{y'}\cos\alpha\tag{10}\]
と表せることがわかります。
これをベクトル形式で書くとつぎのようになります。
\[\dbinom{E_x}{E_y}=\left\lgroup\matrix{\cos\alpha & -\sin\alpha \cr \sin\alpha & \cos\alpha} \right\rgroup\dbinom{E_{x'}}{E_{y'}}\tag{11}\]
また逆方向の変換式は次のようになります。
\[\dbinom{E_{x'}}{E_{y'}}=\left\lgroup\matrix{\cos\alpha & \sin\alpha \cr -\sin\alpha & \cos\alpha} \right\rgroup\dbinom{E_x}{E_y}\tag{12}\]
ここでXY軸を角 \(\alpha\) 回転し座標軸をX'Y'軸としたとき、(8)式は
\[\left (\frac{E_{x'}}{a}\right )^2+\left (\frac{E_{y'}}{b}\right )^2 =1\tag{13}\]
の形になったとします。\(a\)、\(b\) は長い方が楕円の長半径、短い方が短半径です。(9)、(10)式を(7)式に代入すれば \(E_{x'}\)、\(E_{y'}\) に関する式が得られますが、その式が(13)式の形になるためには \(E_{x'}E_{y'}\) の項の係数は0 にならなければなりません。この条件を満たすように各項ごとに変形してみます。
まず \(E_x^2\) の項は
\[-\frac{2\sin\alpha\cos\alpha}{E_{0x}^2}=-\frac{\sin2\alpha}{E_{0x}^2}\]
つぎに \(E_y^2\) の項は
\[\frac{2\sin\alpha\cos\alpha}{E_{0y}^2}=\frac{\sin2\alpha}{E_{0y}^2}\]
\(E_{x}E_{y}\) の項は
\[-\frac{2\cos\delta}{E_{0x}E_{0y}}(\cos^{2}\alpha-\sin^{2}\alpha)=-\frac{2\cos\delta\cos{2\alpha}}{E_{0x}E_{0y}}\]
となります。以上より \(E_{x'}E_{y'}\) の項の係数は次式左辺のようになりますから、これが 0 であるとします。
\[\left (-\frac{1}{E_{0x}^2}+\frac{1}{E_{0y}^2}\right )\sin{2\alpha}-\frac{2\cos\delta\cos{2\alpha}}{E_{0x}E_{0y}}=0\]
これより
\[\tan{2\alpha}=\frac{2E_{0x}E_{0y}\cos\delta}{E_{0x}^{2}-E_{0y}^2}\tag{14}\]
の関係が得られます。さきに用いた \(E_{0y}/E_{0x}=\tan\eta\) を用いると
\[\tan{2\alpha}=\frac{2\tan\eta\cos\delta}{1-\tan^{2}\eta}=\tan{2\eta}\cos\delta\tag{15}\]
となり、少し簡単になります。
ここで(13)式における楕円の長半径、短半径 \(a\)、 \(b\) を求めます。まず(13)式は次のように書き直せます。
\[E_{y'}=a\cos(\omega t-kz+\delta_0 )\tag{16}\]
\[E_{z'}=\pm b\sin(\omega t-kz+\delta_0 )\tag{17}\]
式を簡単にするため、\(\omega t-kz=\tau\) とおき、(16)、(17)式を(6)式の加法定理で展開すると
\[E_{y'}=a(\cos\tau\cos\delta_0 -\sin\tau\sin\delta_0 )\tag{18}\]
\[E_{z'}=\pm b(\sin\tau\cos\delta_0 +\cos\tau\sin\delta_0 )\tag{19}\]
一方、(12)式に(6)式を用いると
\[E_{x'}=E_{0x}\cos\tau\cos\alpha+E_{0y}(\cos\tau\cos\delta-\sin\tau\sin\delta)\sin\alpha\tag{20}\]
\[E_{y'}=-E_{0x}\cos\tau\sin\alpha+E_{0y}(\cos\tau\cos\delta-\sin\tau\sin\delta)\cos\alpha\tag{21}\]
上記の(18)~(21)式において変数は \(\tau\) ですから、(18)式と(20)式、また(19)式と(21)式では \(\cos\tau\) と \(\sin\tau\) の係数がそれぞれ等しくなければなりません。
まず(18)、(20)式より
\[\begin{align} a\cos\delta_0 &= E_{0x}\cos\alpha+E_{0y}\cos\delta\sin\alpha\tag{22} \\ a\sin\delta_0 &= E_{0y}\sin\delta\sin\delta\tag{23}\end{align}\]
(19)、(21)式より
\[\begin{align} \pm b\cos\delta_0 &= -E_{0y}\sin\delta\cos\alpha\tag{24} \\ \pm b\sin\delta_0 &= -E_{0x}\sin\alpha+E_{0y}\cos\delta\cos\alpha\tag{25}\end{align}\]
(22)、(23)式を辺々掛け合わせて
\[\begin{align} a^2 &= (E_{0x}\cos\alpha+E_{0y}\cos\delta\sin\alpha)^2+E_{0y}^2\sin^2 \delta\sin^2 \alpha \\ &=E_{0x}^2\cos^2\alpha +2E_{0x}E_{0y}\sin\alpha\cos\alpha\cos\delta+E_{0y}^2\sin^2 \alpha\tag{26}\end{align}\]
(24)、(25)式を辺々掛け合わせて
\[b^2=E_{0x}^2 \sin^2 \alpha-2E_{0x}E_{0y}\sin\alpha\cos\alpha\cos\delta +E_{0y}^2 \cos^2 \alpha\tag{27}\]
がそれぞれ得られます。なお(26)+(27)より
\[a^2 +b^2 =E_{0x}^2 +E_{0y}^2\tag{28}\]
となり、右辺は光のエネルギーの2乗になっていることがわかります。
以上、まとめると偏光の状態は位相角 \(\delta\) によって変化し、
・ \(-\pi\lt\delta\lt 0\) のとき、左回りの楕円偏光
ただし、\(\delta=-\pi/2\) であって、\(|E_{0x}|=|E_{0y}|\) であれば、左回りの円偏光となります。
・ \(\delta=0\) のとき、直線偏光
・ \(0\lt\delta\lt\pi\) のとき。右回りの楕円偏光、
ただし、\(\delta=\pi/2\) であって、\(|E_{0x}|=|E_{0y}|\) であれば、右回りの円偏光となります。
・\(\delta=\pi\) のとき、直線偏光
となることがわかります。
以上のようにジョーンズベクトルを用いると、偏光の状態を2元ベクトルを使って端的に表示することができます。もう一つこのジョーンズベクトル表示のよいところは、偏光状態の変換も端的に表すことができる点です。
ジョーンズベクトル \(\boldsymbol{J}\) で表される偏光が入射されると、\(\boldsymbol{J}'\) で表される偏光が出射される系、例えば何らかの素子があるとします。
\[\boldsymbol{J}=\pmatrix{J_1 \cr J_2}~~~~~\boldsymbol{J}'=\pmatrix{J_1' \cr J_2'}\]
であるとき、つぎのような2×2の行列 \([A]\) が決定できれば、これが偏光の変換操作Aを示す行列として定義できます。これをジョーンズ行列といいます。
\[\boldsymbol{J}'=[A]\boldsymbol{J}\tag{29}\]
第1の変換操作Aのつぎに第2の変換操作Bなど複数の操作を続けて施した場合も
\[\boldsymbol{J}''=[B][A]\boldsymbol{J}\]
などのように各操作に対応する複数のジョーンズ行列[A]、[B]・・・を連ねることによって表示できます。
ジョーンズ行列の具体例は後の偏光素子の項で示すことにします。