電子デバイス/電界効果トランジスタ

8.まとめ

 電界効果トランジスタ(FET)はシリコン系の絶縁ゲート電界効果トランジスタ(IGFET)が高度な集積化を達成し広く普及しましたが、これ以外にはあまり重要な役割を担うものがありませんでした。

 1990年代にⅢ-Ⅴ族化合物半導体を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)が発明され、さらに新しいⅢ-Ⅴ族として窒化物系のエピタキシャル成長が可能になりました。これによりGaN系HEMTの実現が可能になりました。

 GaN系HEMTはSi系IGFETにはない高耐圧が期待できることから、高周波電力用として大きな期待が持たれ、すでに実用化も進んでいます。

 このようにSi系IGFETでは実現できない性能をもつFETが今後も実現することが期待されます。